Shapewaysで金属3Dプリントした -シルバー925編-
前回の予告でお伝えした通り、Shapewaysでシルバー925のプリントをしてみた話。 多くのシルバーアクセサリーで扱われる銀含有率925‰のスターリングシルバーで作ってみました。 ステンレススチール編ではざっくりとした感想しかお伝えいたしませんでしたが、今回はいろいろあったので多めに記録を残しておきます。
目次
シルバーで3Dプリント
前回のラッキービーストのモデルをシルバーアクセサリー向けにも印刷しました。 同一の注文で、同じくShapewaysでお願いしました。
Shapewaysのステンレススチールプリントはバインダージェット方式だったのに対し、シルバーはロストワックス方式で鋳造して作られています。
- How to Design for 3D Printing in Steel - Shapeways
- Sterling Silver 3D Printing Material Information - Shapeways
それぞれの印刷方法の特徴より、ロストワックス方式のシルバーのほうがステンレススチールよりより精細に仕上げることができます。 その特徴を生かして、前回紹介したステンレススチールのラッキービーストに細かい模様を施すことにしました。 アクセサリーとして機能するようにチェーンやストラップをつけるための内径3mmのトーラスとシルバー925であることを主張する「925」の刻印、そして後述する”石”を受けるための穴をあけました。
謎のリジェクトと消える割引
ステンレススチールのものと同じオブジェクトですが、なぜか変更を加えていない部分においての指摘により、造形不可の連絡が来ました。
(一部変更)
Hello,
After further review, our 3D printing engineers picked up on something the auto checks missed. We are unable to successfully manufacture Luckybeast from order ******
A refund for the cost of the model has been initiated and will be posted in 3-5 business days.
What happened?
Reason: Detail Too Fine
Description: “Your model has some very sharp edges. Due to our intensive polishing process these edges will get rounded off giving you a model that is not the exactly as demanded.”
Find additional information in the attached image.
耳の先やベルトの角などがエッジが再現できないとのことらしいです。 ステンレスでも印刷できるんだったらそのままでいいから印刷してと申したところ、キャンセルしちゃったから再注文してねとの返答がありました。 最初に注文していた時は、母の日キャンペーンでシルバーの価格が15%オフで注文できていたのですが、 このリジェクト連絡があったのが偶然なのか狙ってなのか、キャンペーンが終わった直後でした。 悲しいことに、再度注文した分はキャンペーンの期間を過ぎているから割引は適用されないといわれてしまい、定価での注文となりました。
造形物到着
同じモデルデータで”Just do it, please.”の添え字をしただけでそのまま印刷が進み、ステンレススチールの造形と同じくして出荷されました。そして届いたのがこちらです。
写真で見る以上に、実物はシルバーの鏡面反射が驚くほど美しいです。 925の刻印もしっかりと判別でき、加えてShapewaysによる925であることを表すプリントもされており、光沢もしっかりしていて、期待以上の仕上がりです。
ストラップ用につけたトーラスは直径が均一ではなく、内径が小さくなっていましたが、強度には問題なさそうです。 石を乗せるための穴はきちんと開いていました。
シルバーアクセサリ化
シルバーアクセサリとして身につけられるようにするため、Amazonちほーで以下の品物を調達します。
- シルバーチェーン
- ダイヤモンド
- 接着剤
シルバーチェーン
シルバーチェーンは意外と簡単に見つかったものの、いろいろな種類があったので調達に難航しました。 チェーン用のトーラスを内径3mmで作っておいたものの、留め金近辺もなんとか通るようなものを選択する必要があります。 そこで、標準的なあずきチェーンの1.9mm幅で比較的受け側の幅の狭いロブスター型の留め金のものを購入しました。
ダイヤモンド
石を受ける穴に今回はめるのはダイヤモンド。ガラスでもいいかなとも思いつつも、せっかく作るのならばと言うことでちゃんとした天然石ダイヤモンドを嵌めることにしました。 ダイヤモンド単体でAmazonちほーに売ってるかどうか若干ゃ心配でしたが、普通に売ってました。
Amazon.co.jp: ダイヤモンド 裸石 - NobleStone
空けた穴のサイズから、0.02カラットが適切だと考えていたのですが、該当するサイズのダイヤモンドが見つからなかったので0.01カラットのものを調達しました。 米粒よりも小さいながら、しっかりとカットが入っており、様々な角度から光が当たることで輝く美しい品でした。
ジュエリー接着剤
シルバーのラッキーさんにダイヤモンドをつけるために必要となる透明度の高い強力な接着剤。 使用量の都合から、手芸用によく用いられる2液混合タイプではなく、1液単体の厚塗りタイプを購入しました。
Amazon | E6000 ジュエリー&宝石類用 接着剤 ノズル4本付き | チャーム・アクセサリートップ 通販
できあがり
穴に接着剤を流し込み、ダイヤモンドを装着し硬化させること丸2日間。 ロブスター金具の受け側を潰してトーラスの中を通し、チェーンが通ったら元のサイズまで広げて完成です。
価格
シルバーのラッキービーストは75.47 USDでした。 このシルバーアクセサリ全体の素材の価格を大まかにまとめると、下表のようになります。
素材 | 価格 |
---|---|
シルバーラッキーさん | 8400円 |
シルバーチェーン | 1800円 |
ダイヤモンド | 1500円 |
素材だけで、合計11700円ほどで完成しました。
まとめ
たーのしー!
(🐺 原稿…)